色の意味を知る①
色にはそれぞれ特徴があり、私たちの心理や行動に大きな影響を与えています。
普段の生活でも色を選ぶ機会はよくあります。
無意識に選んでいるかもしれませんが、実は人間の心理や潜在意識がそれを左右している場合が多く、好みの色によってその人の性格や嗜好がわかったりします。
色の持つ効果についての理解を深めておくことで、目的に合わせた配色が行えるようになります。
では、それぞれの色が人に与える影響をご紹介していきましょう。
【赤】エネルギーが湧いてくる情熱の色
血液や太陽、炎などを連想させる赤は、何かと「一番」が多い色です。
色の中で最も強く目立ち、可視光線の中では一番波長が長く、より遠くまで届きます。
そのため、離れた場所からでも一番目に留まりやすく、どの色よりも進出色の効果が高い色です。
信号機や消防車など、強くメッセージを伝えたいものによく使われています。
赤を見ると元気やパワーが出るのは、赤の波長が交感神経を刺激しアドレナリンを分泌させるため、血液を促進し、脈拍数、血圧、呼吸数を上げます。
しかし刺激を与える興奮色なので、寝付けない方や精神疾患の方の部屋で大きい面積を使うことには不向きです。
【ピンク】幸福感にあふれ 不安や怒りを鎮める色
女性ホルモンや成長ホルモン、また赤と同じく微量のアドレナリンの分泌を促すことで、若返りに効果があるとされるピンク。
赤に白を混ぜてできる色ですが、赤と違い、優しさや幸福感に満ちた印象を与えます。
また、慈愛の色ともいわれ、不安感をほぐしたり怒りを鎮めてくれる効果も。この特徴を生かしたのがアメリカの刑務所。
暴力的な受刑者の多い独房をピンクで塗ったところ、攻撃性が抑制されたという有名な事例があります。
なお、子供っぽさや軽薄といった印象もあるため、信頼感を伝えたいときは不向きです。
近年は性別に関係なく使われたり、大人っぽさやクールさを表現するなど、イメージが幅広くなってきています。
【オレンジ】快活で親近感のある コミュニケーションカラー
ポジティブで親しみを与えるオレンジは、初対面の人とも打ち解けやすいコミュニケーションカラー。テーブルクロス、ファッションアイテムに取り入れると、その場の会話が弾み、楽しい雰囲気作りができるでしょう。
仲間との連携感も生むため、キャンプやスポーツで使うとより結束が強まります。
また、オレンジは血糖値を調整するインスリンと食欲を増進させるグレリンを分泌させます。
食欲がないときはオレンジのランチョンマットを使ってみるのもよいと思います。
なお、一見、赤と白に見える東京タワーですが、実は航空法で定められたインターナショナルオレンジを使用。青い空に引き立つ色として使われています。
【黄】笑顔と好奇心を生む ハッピーカラー
黄色は有彩色で一番明るい色。太陽の暖かい光や黄金、豊かに実った穀物を連想させます。
この黄金の波長はエンドルフィン分泌を促します。そのため、幸福感や希望を感じさせ、コミュニケーションが高まりやすい色です。
一方、黒と一緒に使うとその明彩度差から視認証・誘目性が高まるため、危険が伴う場所で注意を引くように使われています。
通学時、子供が黄色い帽子をかぶっているのも同じ理由で、アスファルトとコントラストで周囲に注意を促しています。
しかし、多く使いすぎると圧迫感や煩わしさを感じる面もあります。
以上、【赤】【ピンク】【オレンジ】【黄色】についてご紹介させていただきました。
次回も引き続き、色の意味を知る②を投稿いたします。